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銀行と、初めてのプレゼン

午前中、松崎の静岡銀行を訪れる。
さっそく、応接室に通され、支店長と融資担当者2名が現れる。
我々夫婦双方の実家からの資金援助、少ない所得など現状を話し、融資が可能かどうか尋ねる。

融資担当者がしばらく電卓を叩いたあと、可能と答えてくれた時ははっきり言ってほっとした。
そして融資限度額は我々の予想を遙かに超える額だった。
やはり、自己資金の多さがものを言ったらしい。ほっとした。

その後、Y工務店にて融資可能の報告。さっそく土地購入に向けて、手付け金を払う段取りをする。
土地は、まず手付け金として土地代金の一割と仲介手数料の半額、その後実際に登記して土地が自分の名義になった時に残金、という段取りらしい。

そして午後、場所を変え、家の間取りに関するプレゼンに臨む。
これは以前ネットで調べてコンタクトを取った伊東にある設計事務所に依頼してあったラフプランのプレゼンだ。

待ち合わせの時間に5分遅れて、設計士のOさん登場。
さっそくプレゼンに入る。
OさんはA3の用紙6枚を、いったいどんなプランだろうと興味津々で待ちかまえている我々に提出した。

Oさんは35才、独立してまだ2年の新進気鋭の建築家だ。
しかし朴訥とした風貌の中に時折鋭い感性を閃かせる様はなかなか堂に入っていて、人好きのする雰囲気と相まって、すごく好感が持てる。

しかし、口はあまり達者ではなく、プレゼン慣れもしていない様子。
図面を広げたあともしばらく黙っていたが、待ちかまえている我々の雰囲気にようやく気づいたのか、慌てて説明を始めた。

まず一枚目は僕ら夫婦の要望をコンセプトとしてまとめたもの。
2枚目からはA案。これは、予算など度外視して僕ら夫婦の要望を全て取り入れたらどうなるかを形にしたもの。延べ床面積53坪(倉庫4坪含む)のプラン。
流石にこれは大きすぎ、また2階へ上がる階段がゲスト用とプライベート用と2つあるなど、無駄というか贅沢すぎる、と感じる部分も多々あり。

そして4、5枚目がB案。こちらは延べ床面積45坪(倉庫4坪含む)のプラン。
倉庫をのぞいた本体部分の広さは41坪とほぼ要望通り。それでいて僕らがこうだったらいいな、という希望をほぼ網羅した内容。

この案は実によく僕らの希望を整理して形にしてあり、見れば見るほど良くできている。
初めてOさんに会った時に口頭で伝えた内容と、あとからメールで数回に分けて追加した内容、たったこれだけのコミュニケーションで、ここまで文句の付けようのないほぼ完璧に見えるプランが出てきたことに驚いた。

もちろん、この他にもいいプランはあるだろう。
また、まず間違いなく一生一度の買い物で、買い直しがきく訳でもなく、たぶん死ぬまで住み続けるであろう家に対し、軽々しい判断は慎むべきだ。
本来なら、同じ要望を別の設計士なり工務店に伝えてプランの作成を頼むのが筋だろう。
だが、たぶんこの人にこのまま設計を依頼しても間違いないだろう、という根拠のない確信のようなものが僕の中に芽生えつつあった。

もちろんその場では契約云々、については口にせず、資金繰りや土地の問題がクリア出来たら連絡する、とだけ言って、この場は分かれた。
ただし、プラン、特にB案を凄く気に入ったことは伝えておいた。
銀行と、初めてのプレゼン_f0053895_22584060.jpg

by idive | 2006-04-19 22:13 | 独立へ
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