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お腹が空かない。

なにしろ今日でぶっ続け5日目の西風です。ほんとは昨日一日風がやんで雲見も潜れたけど。とにかく年末年始は冷たい風がびゅーびゅー吹く外へ出る気にもならず、家ん中でテレビを見て過ごしました。

まさに寝正月、食っちゃ寝ってやつですね。そのせいなのかどうか、この2日ばかり、お腹が空きません。なんにもしないでお節料理だのなんだの、って食べてばっかりいるせいなんでしょうか?

さて、この数日間のテレビ試聴を通して、世界で活躍する素晴らしい日本人達を知ることが出来ました。ああ、世の中にはこんな人もいるんだなぁ、と思うような人ばかりです。
どの人も、一般的にはあまり知名度はなく、知る人ぞ知る、ってかんじだと思いますが、それぞれの立場でベストを尽くし、ちょっと真似の出来ない境地へと到達している方達なので、ちょっと紹介しちゃいますね。

最初の人。
音楽療法士 肥後谷梓さん(ひごたに あずさ 28歳)。
年末に放送された「地球アゴラスペシャル『残された日々にメロディーを~アメリカ・ホスピスの音楽療法』」で知りました。

音楽療法士って、あんまりなじみのない職業ですよね。
日本ではジャンキーの酒井法子が、更生の為の進路を介護士からころりと音楽療法士に変えたことで、たぶん初めて耳にした方も多かったのでは。僕もそのひとりでした。

肥後谷さんはアメリカのホスピスで音楽療法士として働いています。末期ガンなどの患者を対象に、終末期医療の一環として、患者の自宅をギター1本抱えて訪ね、患者に語りかけながらその患者にとってもっとも有効と思われる曲を奏でます。

インド出身でアルツハイマー病を煩う90歳代のおばあちゃん。自分の名前すら思い出せません。なのにおばあちゃんの家族から教わった子守歌(インドの言語)を肥後谷さんが歌うと、おばあちゃんははっきりとした声で、その曲の続きを歌い始めたではありませんか。

「最後にいい人生だったなと思って亡くなっていってほしいんです。
少しでも笑顔が生まれるならとても意味があることだと思うんです」

肥後谷さんの台詞です。番組内ではもう何組かの実例が紹介されていましたが、患者達の表情の変化は驚くばかり。この人達は人生のゴール寸前に肥後谷さんに出会えて、なんて幸せなんだろう、と思わせるほどでした。

僕がザンネンに思うのは、こんな素晴らしい人材が日本国内ではなく、海外で活躍していること。日本では彼女は同じような道を選択できなかったのでしょうか?また活躍の場を与えられることは?考えさせられます。

ふたりめは切り絵作家の蒼山日菜さん(あおやま ひな 39歳)。
元旦の朝に再放送された「関口智宏ファーストジャパニーズ/蒼山日菜」で知りました。

蒼山さんの凄さはその作品。ハサミ一本で生み出される繊細な作品は見る人に、モノクロの切り絵でありながら華麗かつ端正な美と、思わずその労力を思わずにはいられないほどの緻密で膨大な作業を想起させます。

フランス人男性と結婚してスイスに近い田舎町に住み、子育てをする一介の主婦だった時、趣味で始めた切り絵の個展を自宅近くの画廊で開きました。その作品に訪れた多くの人が感動してくれ、作品を争うように買ってくれたことからプロになることを決意。数年後にはスイスのシャルメ美術館で3年に1度開催されるペーパーアートの国際コンクールでアジア人として初めてグランプリに輝くほどの腕前に。

さらには雑誌NEWS WEEK誌の【世界が尊敬する100人の日本人】に登録されたことでも、その注目度がわかろうというものです。繊細かつ華やかな彼女の作品を手に入れて、自分の家に飾ってみたいものですなぁ・・・。(*´Д`)=з

蒼山日菜オフィシャル商品販売サイト

3人目は男性です。
栗城史多さん。(くりき のぶかず 27歳)
夢も目標もなかったフリーターから一転、単独無酸素で世界7大陸最高峰の登頂を目指す若きアルピニストとなった栗木さん。彼のことは昨日放送の「7サミット 極限への挑戦」で知りました。

その挑戦自体、凄いことです。既に6大陸の最高峰登頂には成功しており、残すは世界最高峰エベレストのみ。しかし過去にエベレストに単独・無酸素で登頂したことのある人はわずかにひとり。もし彼が成し遂げたら、日本人として初めてなのはもちろん、世界的にもふたりめとなる快挙です。

さらに、彼は極限状態でもビデオカメラを自ら回し、自分の登山を記録し続けています。最近はその様子をネット上で生放送したり、動画配信もしています。

昨日のNHKの番組では、栗木さんが撮った映像もたくさん使われていました。その映像はその場に行ったことのある者しか見ることの出来ない風景、たとえば7000m級の山々を見下ろす、といった貴重なものばかりでした。

印象的だったのは、苦労してやっとたどり着いた場所に、登山者の遺体があったこと。最初に気がついた時の栗木さんの「なんだあれは!?」という台詞や、しばらくのちに「安らかに眠ってください!」と半分叫ぶように、半分泣き出しそうな声で言った時は、胸に迫るものが。だって栗木さん自身がそうなっちゃう可能性が、常にあるわけですから。

番組のナレーションによると、高度が高すぎて、その登山者の遺体を収容することもままならないのだとか。まさに生と死のはざま、ぎりぎりの所での貴重な記録でした。

栗木さんの動画はネットを介して多くの人が見ていて、彼の行動に勇気をもらった、という人も少なからずいる模様。確かに彼の動画は、見る人に、何かしなければ、という気にさせる力があると思います。

「栗城史多オフィシャルサイト」

上記から動画を見ることが出来ます。

いやー、家に閉じこもってのテレビ三昧も、決して無駄ではありませんなぁ。
(つまり、日々ごろごろしている事への長い長い言い訳。ちゃんちゃん♪)
by idive | 2010-01-05 16:24 | 日本のこと
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